● アメリカのランジェリー専門生地店より輸入した素材を使用した、こだわりの1/6用パンティストッキングです。
わざわざ、合繊生地ぐらい海外から取り寄せなくても、日本で見つかるだろうと思っていたのですが、これがなかなか無いんですね。Sheer感(透明感)と、実際に1/1世界で女性が着用しているストッキングの艶のある質感…。これを1/6でも再現するために、結局たどりついたのが、ランジェリー生地でした。
開発記でも書きましたが、(パンスト開発記news8) もともと、パンスト=靴下=編み機の先入観で、編み生地で再現するつもりでした。しかし、実際に編み生地で作ると、全然リアルなパンストにならないことがわかり、試行錯誤の結果、現実世界とまったく異なる、織り生地を使うアプローチでやっと、1/6のリアルなパンストを創り出すことができたのでした。
こうして、素材をやっと探し出して、次の難関が縫製方法でした。ウエスト周りの縫製処理と、バックシームの縫製処理の2箇所です。通常、ウエストには、ゴムを縫い付けているものがほとんどですが、この処理をすると当然、2mm以上の厚みになり、上にレザーショーツやコルセットを着せるとゴワついてせっかくのタイトなシルエットが台無しです。
なんとか、切りっぱなしの状態で素肌と同じくらい、極力薄くできないかと研究を重ねた結果、上記の2wayストレッチのランジェリー素材になったわけです。これを試行錯誤の末、最適な裁断パターンを作り、よれよれになったりダブッたりしないで、クールガールのウェストにフィットするように調整しました。
そして、裁断もハサミやカッター刃などでは、どうしても切り口から糸がほつれてきて、バラバラになってしまいます。そこで、レーザーでカットすることで切り口を固定し、切りっぱなし状態でもバラバラに糸がほつれず、なおかつゴム無しでもクールガールのウエストにフィットするパンストを開発できました。
一方、バックシームの処理は苦労しました。要は、どこまで細くできるか、この一点に尽きます。通常は、不透明な生地や厚地の生地を使うことで、目立たないようにごまかすのですが、おばちゃんのタイツみたいになるのが嫌で、このバックシームには、とにかくこだわりました。なにしろ、バックシームはストッキングの命ですから。
このために、縫い方やカット方法を試行錯誤して研究した結果、たどり着いた結論は、超アナログな答え。つまり、一点ずつ慎重に手作業で、縫い代を限りなくゼロに近い限界スレスレまでカットするという、集中力と根気のいる方法でした。レーザーやヒートカットのデジタルでも、できない世界が必ずあります。このアナログ手法により、従来の2~3mmあったバックシームを、1mm前後まで細くすることができました。
以上の開発過程を経て、やっと1/1現実世界同様のsheer感と艶感のあるリアルなストッキングをお届けすることができるようになりました。手触りは、シルクタッチの滑らかさ。見るだけでなく、触った感じも楽しめる、ビザールクイーンのリアルレザーにマッチした、そして、今後発売される6インチハイヒールに必須のアイテムです。