フィギュアカスタムの解説



     

HOTTOYS社のニュージェネレーションTRUETYPEの新しいボディを検証する

クールガール用のビザールクイーンをHOTTOYSに着せたら?

HOTTOYSの新作フィギュアご存知、HOTTOYS社の新作、newゼネレーションシリーズのフィギュア逆バンクのひざ関節いくらなんでも、これはいただけませんね。超優秀なヘッドを台無しにする、不適切な関節の設計。残念!
HOTTOYSのカスタムフィギュアパーマをかけてBQのショーダンサー風アレンジの衣装を着せるだけで、ご覧のとおり。生き生きとしてきます。パーマ練習中のフィギュア左が、オリジナル。右は、パーマ練習中のもの。左側は南明奈風のスパイラルパーマ、右側は大人っぽいユルふわパーマ。カットせずにそのままパーマをあてています。

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いよいよニュージェネのTrueTypeのボディ素体を検証してみよう!

  こちらは、ご存知最近良く見かける、HOTTOYS社のニュージェネレーションフィギュアシリーズのTrueTypeモデルです。今回、あるお客様から弊社コルセットが装着できるか問い合わせがあり、実証テスト用に購入したものです。実売4000円前後で、ここまでリアルな造形するか!と驚きます。それだけに、クールガールからこちらに乗り換える方も多いようです。ただ、どの商品にも一長一短があるわけで、この商品も意外な欠点があります。やはり、値段はそれなりに理由があり、ヘッド以外のボディパーツには、やはりいろいろ問題があります。

     良い点は、もちろん安いこと。そして、超リアルなヘッドと、人間の肉体のように弾力性のある上半身の素材。樹脂製のように硬いボディではないので、この上半身は素晴らしい質感です。欠点としては、バリが多く、気をつけないとパンストなんか一発で伝染する危険性があります。それと、各関節の動きがゆるいものや渋いものなど、不安定で、一番困るのが、デフォルト状態でひざのジョイントがなんと、前方に向かって曲がること。人体ではあり得ないのに!このため、デフォルトで立たせると直立せず、前に”逆くの字”に倒れるのです。つまり、直立させるには、若干後ろに重心をかけなければなりませんから、自立させるには、少し困難が伴います。装着テストに3体購入して、すべて同じ症状でしたから、これは個体差ではなく、基本設計そのものの問題でしょう。いずれにせよ、総括すると、ヘッドと胴体の造形は驚異的な超リアルなのに、それ以外のボディ一は、異様に細すぎる手首や足首など造りが甘いため、トータルバランスが極端すぎるフィギュアと言えます。一方クールガールでは、上記の逆で、とにかく高いのが難点。そのわりに、ちゃちなペイントヘッドとおよそリアルな造形とはいえないボディパーツ、しかし、バリ取りされた、きっちり確実に作動する各関節と丁寧に作られた直立するボディという感じですか。細かい点まで配慮された設計の良さを感じます。私見では、トータルバランスの取れたフィギュアだと思います。

     あと、根本的なコンセプトの違いが明確です。つまり、弊社も特集ページで述べましたが、(LinkIcon開発コンセプト解説)リアルに対する考え方が、両者は異なります。クールガールの目指すリアルは、普遍の女性美を感じさせる理想形状を目指しますが、HOTTOYSは現実のあるがままの女性をそのまま形状化することがリアルと解釈しているようです。わかりやすい例で言うと、クールガールのウエストは、マネキンに見られるような理想的な細さのウエストです。それに対し、HOTTOYSのウエストは、一般的な現実女性のウェストの太さです。これは、もう良い悪いの問題ではありません。フィギュアモデルを設計する際の基本コンセプトの違いなのです。同じことは、弊社が裏地をつけずに、できるだけ衣装を着せたときの着用イメージがスリムでリアルに見えるように造形化することに対し、現実の衣服形状にこだわり、裏地をつけて造形化することがリアルであり、ごわついた着用イメージは気にしないという他社の方針と同じです。何をもってリアルとするか、これは、奥の深い問題であり、一つの正解は存在しないでしょう。いろいろな解釈のなりたつテーマだと思います。どちらを取るか、難しい選択ですね。リアルさでは、HOTTOYS、美しさではクールガールといったところでしょうか?皆さんは、いかがでしょうか?




さて、このフィギュアを装着テストだけで終わらせるのはもったいないので、全員悪女シリーズの開発でカスタムヘッドが必要でもあり、ちょうどパーマの練習に使うことにしました。通常、オークションなどのカスタムヘッドでは、ほとんどがストレートロングです。これでは、つまらないので、やはり流行のアダルトなゆるふわパーマやアゲハ的なゴージャスヘアなど、いろいろ変化をつけてキャラをはっきり性格づけしたほうが、魅力的でしょう。

      そこで、最近は、いろいろと研究したところ、どうやらお湯パーマでは、限界があり細かいヘアデザインはできないことがわかりました。そこで、熱パーマでいろいろテストしたら、ご覧のとおりうまくいけそうです。このため、最近は、仕事が終わると自宅で美容専門書でパーマ技術とカット技術を勉強して練習しています。いやはや、人生いろいろ勉強ですなあ。左側はオリジナルのストレートヘアですが、ちょっとパーマをかけるだけで一気に、キャラに変化がついて、生き生きとしてきますね。ちなみに、練習台は、左側が人気のアッキーナこと、南明奈ちゃん風の細いスパイラルパーマのつもり、右側は、太巻きのユルふわパーマを目指してやってみました。

     衣装は、ビザールクイーンのCG用をそのまま着せただけです。ウエストが太いため、CG用のコルセットはちょっと無理がありますが、ブラやショーツはご覧のとおり、そのまま装着できます。黒いパンストでショーダンサー風にアレンジしてみました。まだまだ、思い通りにヘアパーマのコントロールはできませんがなんとか頑張ります。これと、カットが加わるとよりリアルなヘアデザインになるでしょう。今は、ヘタに切ると一巻の終わりなので!うかつに、ヘッドのヘアカットはできませんから。とりあえず、植毛ヘアだけもとに練習するしかないでしょう。…ハイ。

HOTTOYSに着せたクールガール用のタイトスカートウエスト周りが、正面、背面ともすっきりフィットしていますね。手染めレザーのクリーミィな質感と光沢がセクシーですね!クールガール用のタイトスカートがぴったり!おお、これがあのHOTTOYSのニュージェネとは思えない、恐るべしBizarreQueen! ^o^

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ニュージェネにビザールクイーンを着せてみる!

     さて、今回はあるお客様から、HOTTOYSのニュージェネモデルに、先月発売のスカートを着用できるでしょうかとの、お問い合わせがありました。その検証結果に、驚いたので、これは皆様に広くご案内したほうが良いかも、と思いまして急遽写真撮影のうえ、newsページをUPしました。

     結論から言うと、ご覧のとおり、ドンピシャ着用可能です。おまけに、じゃあ、来月発売のフェミニンなタイトジャケットはどうよ?と、着せたらこれまた、おお!着用できました。フロントのボタンもきっちり留められます。なんせ、クールガール用に設計したので、HOTTOYSには、無理と思っていたのですが、すんなりいけたので、本当に驚きました。実は、以前、他のお客様から、コルセットが着用できるかとのお問い合わせがあり、検証したところ以前のnewsページで報告しましたとおり、ウエストが太いためとても着用できませんでした。このときの、印象が強くて、その先入観からまったく、疑いの余地なく着用不可と思い込んでおりました!お問い合わせいただきました、KY様どうもありがとうございました、ペコリ。南明奈チャン風のスパイラルパーマのニキータ風キャラでかっこいいですなあ、、、、

     そこで、何故かなあと考えたところ、スカートでは、クールガールの場合、セクシーなパンティラインを表現できるように、スカートの下に各種ショーツを着用する前提で、一回りサイズを大きく設計していたからでしょう。同じ理由で、タイトジャケットも、下にコルセットを着用する前提で一回り大きく設計したので、HOTTOYSにも着用できたのだと思います。そのかわり、HOTTOYSでは、写真でご覧いただいたとおり、ジャケット、スカートともに、ボディにちょうどピッタリのフィットサイズですので、下に、コルセットやパンティを着用するのは残念ながら、無理でしょう。また、スカートのファスナー部分を太ももの最大地点を通過させるときは、かなりキチキチなので、慎重にゆっくりと通過させるようにご注意ください。無理にするとファスナーが破損します。こうした、着脱に難があることを除けば、ご覧のとおりのフィット感ですので、お客様ご自身でご判断くださいませ。ちなみに、検証に使用している商品は、ブラが通常タイプ、ロンググローブはボークスLA用(クールガール用ですと、少しガバガバなので)、スカートは、タイトスカート標準を使用しています。なお、スカートは全種類、着用できました。

     クールガール以外にも、ビザールクイーンのカスタムウェアでこんなに、クールな魅力を引き出せるとは、驚きですね! 皆様の楽しみが、またひとつ増えたのではないでしょうか? 

※この記事は、2010年に発行したnews10号と15号の記事を編集記載したものです。